BDDとAAAパターンの関連性と実装方法
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テスト
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BDD
Behavior-Driven Testing(BDD)とAAA(Arrange-Act-Assert)パターンは相互補完的な関係にあり、異なるレベルでテストの品質を向上させる。
概念の違い
BDD(Behavior-Driven Testing)
- テストの哲学・アプローチ
- 「システムがどう振る舞うべきか」を記述
- ビジネス視点での仕様定義
AAA(Arrange-Act-Assert)パターン
- テストコードの構造化手法
- テストの実装を整理するテンプレート
- 技術的な実装パターン
マッピング関係
BDD(Given-When-Then) | AAA パターン | 役割 |
---|---|---|
Given(前提条件) | Arrange | テストの初期状態を設定 |
When(実行内容) | Act | テスト対象の振る舞いを実行 |
Then(期待結果) | Assert | 振る舞いの結果を検証 |
実装例
BDDスタイルの記述(仕様)
AAAパターンでの実装
組み合わせの利点
1. 意図の明確化
- BDD: テスト名で「何を」テストするか明確に
- AAA: テストの「どのように」を構造化
2. 異なるレベルでの価値提供
ビジネスレベル(BDD)
- プロダクトオーナーが理解可能
- 受け入れ基準として機能
- 仕様のドキュメント化
実装レベル(AAA)
- 開発者にとって読みやすい
- 一貫性のあるテスト構造
- デバッグが容易
3. 段階的な抽象化
まとめ
BDDとAAAは対立する概念ではなく、異なるレベルで協調する:
- BDD: テストの「Why(なぜ)」と「What(何を)」を定義
- AAA: テストの「How(どのように)」を構造化
この組み合わせにより、ビジネス価値を明確にしながら、技術的にも整理されたテストコードを実現できる。