重い検証器と軽量トラッカーの合成では検証結果を追跡へ追従させ、表示消灯とトラック破棄を分離する
画像処理
設計判断
アルゴリズム
知識
判断
リアルタイム映像で「高頻度の軽量検出(存在検出・追跡)」と「低頻度の重い検証器(MLモデルなどによる精密な形状推定)」を組み合わせる構成では、検証結果の座標を検証成功時にしか更新しないと、カメラや対象が動いた瞬間に確定表示が画面座標へ凍結されたまま取り残される。巡回検証の再訪間隔はトラック数×推論時間に比例して延びるため、対象が増えるほどゴースト(ずれた位置に残る確定表示)が長く残り、新しい位置には新しい表示が生えて堆積する。生存時間を縮めるだけの対処は、今度は瞬断のたびに表示が破棄・再検証されて点滅と再生成コストが増える逆側の失敗になる。
判断基準
- 検証済みの精密形状は、毎フレームの軽量追跡の移動量で平行移動させて追従させる。位置の鮮度は軽量側が、形状の正確さは重い側が担う分担にし、再検証は「復元」ではなく「補正」の役割に格下げする。
- 「表示を消す閾値」と「トラックを破棄する閾値」を分離する。追跡を見失ったら表示は短時間(数百ms相当)で畳み、トラック自体は長め(1秒相当)に生かす。追跡が復帰したときは再検証なしで即再表示でき、ゴースト表示の抑制と点滅回避を両立できる。
- 非同期検証には stale ガードを置く。検証開始時点から対象が動いていたら、届いた結果の適用も失敗のカウントも捨てる(古い位置の結果で追従済みの表示を引き戻したり、ROIずれ由来の失敗で実在対象を破棄したりしない)。
- 検証結果を移動平均で混ぜるのは前回結果と十分重なる(同一対象の微修正である)場合に限る。重なりが小さい結果は別対象への乗り移りとみなし置換する。頂点ごとの補間は乗り移り時に自己交差した多角形を過渡表示する。
検証方法
実機録画をフレーム列化してパイプライン全体をオフラインで再生し、「ゴースト残存フレーム率(追跡の裏付けを失ったまま表示されたフレームの割合)」「表示集合の変化回数」「トラック再生成数」を新旧構成で比較する。ゴースト削減が表示の点滅増(変化回数・再生成の悪化)で買われていないかを、動きの多い録画と静止録画の両方で確認する。