合成学習データの背景素材は「検出対象の写り込み」を検品する — 学習では無視を教え、評価では偽の誤検出を計上する
テスト設計
画像処理
ML
知識
運用
実写真から切り出した背景素材に前景オブジェクト(検出対象)を合成して検出器の学習・評価データを作るとき、背景素材自体に未ラベルの検出対象が写り込んでいると、2つの別異な弊害が出る。
- 学習側: 未ラベルの対象が「検出してはいけない背景」として扱われ、モデルに「対象を無視する」ことを教えてしまう(検出率の上限を壊す)
- 評価側: モデルが写り込み対象を正しく検出しても誤検出に計上され、真の性能より悪い値で合格判定を落とす(実例: 素材清浄化だけで誤検出/枚 0.317→0.007、検出率 96%→100%に変化)
手順・判断基準
- 背景と前景の素材は生成前にモンタージ土目視検品する。自動抽出(検出モデルでの切り出し等)は便利だが、複数対象の結合・背景混入・UIオーバーレイの焼き込みなどの不良素材を生む
- 評価で誤検出が多いときは、閾値調整の前に誤検出例を可視化して「GT汚染かモデル誤りか」を切り分ける。GT汚染なら閾値をいくら振っても解決しない
- 合成評価の合格は必要条件にすぎない。実ドメインのフレーム(モーションブラー・低解像度・類似形状のディストラクタ)での実世界チェックを別軸で行い、sim2real ギャップ(ブラーでの見逃し・白い箱の誤検出等)を次のデータ拡張(強いブラー・ディストラクタ混入・実フレーム混合)にフィードバックする