仮想スクロールの可視範囲は生のスクロール位置をstateにし、スライス範囲自体は毎レンダー現在の件数から導出する
課題: 仮想スクロール(可視範囲+overscanだけ描画)を実装する際、「スクロールイベントで startIndex/endIndex を計算してstateに確定保存する」実装は、表示対象の件数自体が(フィルタトグル等で)減った場合に壊れやすい。最後に計算した startIndex が新しい(小さい)件数を超えたまま残り、スクロール位置を動かさない限り再計算が起きず、スライス(items.slice(startIndex,endIndex))が空配列になり、表示が空のまま戻れなくなる。さらに、空スライスの代いに入れた「以前の件数を前提にした巨大なスペーサー領域」が残り、スクロール領域も縮まらない。
不安定化する理届: スクロールイベントは DOM の実スクロール位置が変わった時だけ発火する。件数が減ってもコンテンツ高がそれを正しく反映していなければブラウザは自動補正できず、ひいては補正が発生してもそれが新たな scroll イベントを経て再計算を起こすまでは残り継続する。そのため、解決が「ブラウザの自然な補正カスケード」に依存すると、コード変更でその補正経路が切れた時に壊れやすく、自動テストでも正常系と异常系を区別しにくい。
採用した設計: scroll イベントでは生のスクロール計測値(scrollTop/scrollLeft/clientHeight/clientWidth 等)だけを state に保存し、可視範囲(startIndex/endIndex)はその値と「現在の表示対象件数」から毎レンダー導出する(メモ化した計算でよい)。導出式の最後で startIndex/endIndex を必ず「現在の件数」で clamp(Math.min)する。これにより、表示対象の件数が(フィルタや設定切替え等で)変わったただ一回の再レンダーだけで、新しいスクロールイベントを待たずに正しい範囲へ即時にクランプされる。
検証方法: 末尾までスクロールした状態で表示件数を大幅に減らし(フィルタトグル等)、「追加の scroll イベントを待たず」短いタイムアウト(数百 ms 以内)で「表示が空でないこと・スクロール領域が縮んでいること」を確認する。この短いタイムアウトが重要で、十分長く待つ(数秒単位の waitFor)と、旧実装でもブラウザの自然補正カスケード(再描画→スクロール領域縮小→ UA が scrollTop を自動補正→ その scroll イベントで再計算)が完了してしまい、修正前後を区別できない測定不能なテストになる。