導入した工程・記録欄は利用実測ゼロが続いたら廃止し、期待価値を分解して既存の軽い機構へ吸収する
運用
AI協働
プロセス改善
判断
運用
原則
プロセスや記録形式に導入した工程(専用QA工程、レビュー段、記録欄など)が一定期間まったく使われていない場合、「いつか使うかもしれない」で温存せず、実測を根拠に廃止を判断する。使われない工程は価値を生まない一方、手順改訂のたびに同期・整合の維持費を発生させ続ける。
判断基準
- 廃止判断の根拠は記憶や印象ではなく実測にする。実施の有無が完了記録に必ず刻まれる設計にしておくと、導入後の存廃判断がデータで下せる(全記録が「未実施」なら形態自体の需要不在の証拠になる)。
- 廃止の前に「導入時に期待した価値」を分解し、吸収先を明示する。例: 独立QA工程の期待価値を、回帰検知→実装時テスト、実行時異常検知と証跡→軽量の機械ゲート、視覚品質→人間の最終確認、へ振り直す。吸収先のない価値が残るなら縮退存続も検討するが、利用実測ゼロは形態自体の需要不在を示すことが多い。
- 記録欄も同じ基準で整理する。単一の値しか取らなくなった欄(常に「未実施」等)は測定対象が実在しない欄であり、削除するか実在する測定対象の欄へ置き換える。
- 廃止で過去データは書き換えない。集計側を新旧両形式の受理にして後方互換を持たせると、履歴の連続性を保ったまま形式を移行できる。
落とし穴
- 廃止と同時に導入する代替(軽い機構への吸収)を無条件必須にすると、廃止した重い工程を別名で復活させることになる。適用条件と逃げ道(対象外・未整備の明示記録)をセットで設計し、逃げ道の利用率も実測して後から絞るかを判断する。
- 復活可能性は残骸を残す理由にならない。バージョン管理の履歴から復元できる。
検証
廃止後の一定期間、吸収先(テスト・機械ゲート・人間確認)で品質漏れが増えていないかを、廃止前に定義した指標(品質漏れ記録件数と代替機構の実施率の併記)で確認する。